みなさん、こんにちは!
前回のこちらの記事で少しだけご紹介したIHIがグリーンアンモニアの製造試験に成功したそうです!
最近注目されている再生可能エネルギーを使ったグリーンアンモニアの製造試験に成功したニュースを元に、IHIの取り組みについてお伝えします。
グリーンアンモニアとは?
まず、グリーンアンモニアについて簡単にご紹介します。一般的なアンモニア製造過程では、天然ガスから作られた水素を使用し、二酸化炭素(CO2)が発生しますが、グリーンアンモニアは再生可能エネルギー由来の「グリーン水素」を使用するため、CO2を排出しません。これにより、環境負荷を大幅に削減する可能性が広がっています。IHIが進めているこの技術、まさに「地球に優しい新たな選択肢」と言えるでしょう。
IHIの挑戦と成果
IHIは、福島県相馬市にある「そうまIHIグリーンエネルギーセンター」で、グリーンアンモニアの製造に取り組んでいます。同じ福島県内で持続可能な未来に向けた試みが行われていることに、私たちも心強さを感じます。
特に目を引いたのは、Power-to-X技術を駆使したシステムです。この技術では、再エネの電力を効率よくエネルギーに変換することで、地域社会に貢献する事業が展開されています。小型スケールでの試験で目標効率を達成できたとのことで、研究開発が順調に進んでいることに期待を感じました。福島の地域再生においても、このセンターが重要な役割を果たしている点が魅力的です。
Power-to-X(P2XおよびP2Yも)は、電力を何らかのエネルギーに変換して貯蔵・利用する技術全般を指します。
https://ja.wikipedia.org/wiki/Power-to-X
福島県から世界へ、地域社会とのつながり
「そうまIHIグリーンエネルギーセンター」の活動は、単なる技術開発に留まらず、地域コミュニティとの連携も進めています。例えば、再生可能エネルギーで生産された水素を用いた地域バスへの燃料供給や、汚泥の乾燥と肥料化といった取り組みがあります。また、「アクアポニックス」も紹介されており、持続可能な社会の象徴とも言える循環型農法に取り組んでいる点が非常に興味深いです。技術が地域に溶け込む形で活用されている様子は、他の地域にも広がっていくポテンシャルを感じますね。
水産養殖の「Aquaculture」と、水耕栽培の「Hydroponics」からなる造語で、魚と植物を同じシステムで育てる新しい農業です。
アクアポニックスの仕組みは、養殖している魚の排泄物をバクテリアが植物の栄養素に分解し、植物はそれを養分として成長します。その際、植物が天然の浄化装置の役目を果たし、綺麗になった水が再び魚の水槽へと戻るという循環型の農法です。自然界の縮図とも言えるこのシステムは、水をいっさい捨てない、換えない、そして農薬と化学肥料も必要としない、いわば水で行う有機栽培であり、サステナブルを体言する地球に最も優しい究極のエコ農業とも言われています。
https://www.plantform.co.jp/lecture-aquaponics/
持続可能な未来の可能性
この記事を読んで感じたのは、グリーンアンモニアを中心としたエネルギー技術が、脱炭素社会の鍵を握るのではないかということです。IHIが持つ実践力には敬意を抱かざるを得ません。
そして、これが福島から始まり、やがて世界規模の持続可能な未来に繋がるかもしれない、そんな大きな可能性を秘めていると感じました。