みなさん、こんにちは!
経済産業省が示そうとしている「2040年度に再生可能エネルギーを最大電源に」というシナリオが報じられ、注目が集まっています。この記事では、これが日本や私たちの生活にどんな影響を与えるのか、また実現の課題についても考えていきましょう。
2040年のエネルギーシナリオとは?
経済産業省が検討している新たなエネルギー基本計画では、2040年度に再生可能エネルギーが日本の電源構成で最大を占めるシナリオを掲げています。現在の計画では2030年度までに36%から38%の再生可能エネルギー比率を目指していますが、2040年度では化石燃料を超えることを目標とするのだとか。
しかし、記事によれば、再エネ拡大にはいくつかの課題が残っているとのこと。例えば、コストや技術革新の進展具合が見えにくいこともあり、複数のシナリオを考えるとのことです。こうした柔軟性を持たせた計画が、現実的な道筋を描くために必要だと感じます。
再エネの鍵を握る新技術たち
再生可能エネルギーの拡大には新たな技術が欠かせません。記事では、特に「ペロブスカイト太陽電池」と「浮体式洋上風力」が注目されています。ペロブスカイトは軽量で柔軟性があり、建物の壁面にも設置可能。これによって、太陽光発電の設置場所の制限を大幅に減らす可能性があります。一方、海に浮かべる浮体式風力は、従来設置が難しかった海域にも展開可能。発電量を増やす期待も大きいです。環境負荷の少ない技術が進むのは、地球にも優しい選択ですよね。
原子力と火力発電の行方
再生可能エネルギーを押し上げつつも、原子力と火力発電の位置づけにも議論があります。原子力については、安全性を最優先しつつ再稼働や次世代型の導入も進める方針。一方で、火力発電はCO2排出を減らすため、新たな技術での活用が進められています。二酸化炭素を回収して地下に埋める技術「CCUS」の活用も検討されているのは興味深いです。技術が進めば、今後の発電構成が大きく変わりそうです。
「CCS」とは、「Carbon dioxide Capture and Storage」の略で、日本語では「二酸化炭素回収・貯留」技術と呼ばれます。発電所や化学工場などから排出されたCO2を、ほかの気体から分離して集め、地中深くに貯留・圧入するというものです。
いっぽう「CCUS」は、「Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage」の略で、分離・貯留したCO2を利用しようというものです。たとえば米国では、CO2を古い油田に注入することで、油田に残った原油を圧力で押し出しつつ、CO2を地中に貯留するというCCUSがおこなわれており、全体ではCO2削減が実現できるほか、石油の増産にもつながるとして、ビジネスになっています。
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/ccus.html
再生可能エネルギーへの大きな一歩
今回の報道では、再エネを「フルに活用する時代がきた」と専門家が述べています。実際に、新技術を活用して普及が進めば、再生可能エネルギーが私たちの暮らしを支える重要な存在になるでしょう。もちろん、課題も山積みですが、2040年に向けて変革を目指す姿勢は、今後の未来を形作る希望のひとつと言えます。