みなさん、こんにちは!
今日は、農地の上で“電気”も作ってしまおうという、ちょっとワクワクする取り組みをご紹介します。舞台は宮城県。
コメの大手卸「神明ホールディングス(HD)」が、仙台の農業法人と手を組んで始める「営農型ソーラーシェアリング」のお話です。
農地の上で太陽光発電、下では農作業
この「営農型ソーラーシェアリング」とは、簡単に言うと農地に支柱を立て、その上部に太陽光パネルを設置することで、発電しながら農業を続けるという仕組みです。
ポイントは、パネルの隙間からちゃんと日光が差し込む設計になっていること。つまり、農作物に必要な日照を確保しつつ、電力も生み出せるという一石二鳥のアイデアなんですね。
舞台はレタス工場の隣の水田
今回の実証実験を行うのは、宮城県の舞台ファームさん。カット野菜をコンビニなどに納めている、かなり実績のある農業法人です。
彼らが運営する約5.1ヘクタールの大規模レタス工場では、電気代が大きな課題。その解決策として、なんと工場の隣の水田で発電して、それを工場で使うというアイデアを実行することに!
その構想に神明HDが共感し、今回の提携につながったそうです。こういう“地元の知恵”を企業がサポートする流れ、とても良いですね。
お米づくりと発電、うまく両立できるか?
設置場所は約3.9ヘクタールの水田で、来年2月に完成予定とのこと。
検証するのは、「どのくらいのパネルを載せればお米に影響しないか?」や、「パネルがあっても農業機械は問題なく使えるか?」といった、リアルな農家目線のポイント。
そして注目したいのは、このソーラーシェアリングで発電した電気が、レタス工場の電力の約78%をまかなえるという点です!
これが実現すれば、エネルギーコストの大幅削減につながり、農業経営にとっても大きな追い風になります。
副収入が生産者を救うかも
神明HDの社長さんは、「農業がもうからないと、生産力が落ちてしまう」と危機感を語っていました。
確かに、価格の変動や天候の影響で収入が安定しづらい農業にとって、“発電”という副収入があると、かなり心強い存在になると思います。
発電しても農業できる。農業しても発電できる。
そんな選択肢が当たり前になれば、若い人の就農や、地方の農地の活用ももっと広がるかもしれませんね。
エネルギーと食の融合が未来をつくる?
個人的には、こうした「農業とエネルギーの融合」はこれからの大きなテーマになる気がしています。
食とエネルギー、どちらも私たちの生活には欠かせないものですが、それを同じ場所で、同時に生み出せるという発想は、まさに持続可能性のかたまり。
今後の検証次第では、全国の水田や畑にこのソーラーシェアリングが広がっていくかもしれません。
“つくって、使う”が一体となる社会、すぐそこまで来ているのかもしれませんね。