みなさん、こんにちは!
今日は「脱炭素社会への挑戦」について、液化天然ガス(LNG)と水素をテーマにお話しします。最近読んだ「水素連合で脱炭素へ先手を 壁はLNG人気と高コスト」という記事から得た気づきと考察を交えながらご紹介します。
液化天然ガス(LNG)の復権とその理由
まず注目したいのは、液化天然ガス(LNG)の需要増加です。シェルのトム・サマーズ氏によれば、「2040年には液化天然ガスの需要が現在の4億トンから6億5000万トンに増加」すると予測されています。地政学リスクが高まる中、液化天然ガスは発電燃料としても産業用途としても評価が高まりつつあります。
確かに、液化天然ガスは石炭や石油よりも炭素含有量が少なく、温室効果ガス排出削減に対しては有望です。ただ、これだけ需要が拡大すると価格が高止まりし、再生可能エネルギーや水素の競争力を損ねてしまうのでは?と心配になりますね。
液化天然ガス(LNG:Liquefied Natural Gas)は、天然ガスを-162℃まで冷却し液化させたものです。なお、日本で供給されているLNGは、ほぼ全量が海外から輸入されています。
石炭や石油に比べて燃焼時のCO₂(二酸化炭素)や酸性雨や大気汚染の原因とされるNOx(窒素酸化物)の発生量が少なく、SOx(硫黄酸化物)とばいじんが発生しない、環境負荷の低いエネルギーとしても注目されています。
https://www.japex.co.jp/business/gassupply/aboutlng/
水素プロジェクトの停滞
一方で、記事では水素プロジェクトの中止や縮小が相次いでいる現状が述べられていました。例えば、日本企業の関西電力がオーストラリアで計画していたグリーン水素製造事業から撤退したとのこと。世界的なインフレで設備コストが高騰し、水素やアンモニアの導入が難しくなっている背景があるようです。
個人的には、水素ビジネスには大きな可能性を感じています。特に福島県浪江町の「FH2R」など、既存の施設を活用した地域貢献型の取り組みには期待しているのですが、コストや技術的課題を考えるとまだ時間がかかりそうですね。
「3つのつくる」で未来を切り拓く
記事の最後には、日本が取り組むべき「3つのつくる」が紹介されていました。
- 仲間をつくる – 国際連携で需要国と資源国を巻き込む。
- 市場をつくる – 水素インフラを整備し市場を育てる。
- ルールをつくる – 標準化や認証を進めて国際的な枠組みを構築する。
これらを進めることで、日本が水素社会の主導権を握れるかもしれません。ただし、これは理想論に過ぎない部分もあり、具体的な進展が見えない限り、液化天然ガスや天然ガスの利用が続くのだと思います。
この記事を読んで改めて感じたのは、脱炭素社会の実現が簡単ではないという現実です。液化天然ガスが短期的な解決策として重要である一方、水素の商業化には長期的な視野と戦略が必要です。
私たち一人ひとりも、このエネルギー転換期にどう向き合うべきかを考えたいですね。そして、地元や身近な取り組みを支えることで、少しずつ未来の社会を形づくっていけたら素敵だと思います。