みなさん、こんにちは！
新技術「ペロブスカイト太陽電池」ですが、最新の動向として、すごくワクワクするインタビュー記事を読みました。発明者である宮坂力教授の話から、もっと居心地の良い未来を想像できるようになってきたので、その内容を共有します。
フィルム型の展望と日本の戦略
ペロブスカイト太陽電池は、その発電効率やコスト面の優位性が評価されていますが、日本の主力となっている「フィルム型」は特に注目ポイントです。
世界の多くの国が「ガラス型」や「タンデム型」のような大型で頑丈な形式に注力している中、日本は「薄くて軽く、柔軟に使える」フィルム型で勝負しています。このアプローチは、日本の国土やインフラ事情に非常に適していると言えます。
湿気に弱いフィルム型の課題を解決するために、高性能な「ガスバリアフィルム」を日本企業が作り上げています。この技術のおかげで、狭いスペースや今まで活用できなかった場所への設置が現実的になりそうです。改めて考えると、この戦略は日本らしい「高い技術力を活かしたニッチな攻め方」だなと感心しました。
ガスバリアフィルムとは、その名称からも分かるように「ガス」を「バリア」する性質を持ったフィルムです。一般的な樹脂フィルムには、目では見えないレベルの小さな穴があります。この穴が、気体であるガスを通してしまうのですが、ガスバリアフィルムであれば、ガスを遮断することができます。ガスを通しにくさは「ガスバリア性」と呼ばれており、ガスバリア性が優れている程、ガスを通しません。
https://www.film-punching.com/technology/gasbarrier.html
家庭で「電気の自給自足」は夢じゃない
宮坂教授のビジョンの中には、家庭レベルでの実用化が描かれていました。「例えば、ベランダでペロブスカイトを発電し、ボストンバッグ程度の蓄電池にためて、自分のバッテリーから電気を使う」という発想です。標準的な家庭で、10%の電力を自分で調達できる。現実にはまだ「実証実験」の段階ですが、2025年には一部の企業が事業化を目指しています。
もし実現すれば、家庭でのエネルギー自給自足が当たり前になる未来が見えてきます。
回収モデルで持続可能性を追求
さらに面白いのは、ペロブスカイト太陽電池の「回収モデル」です。原料に鉛が使われているため、使用後の回収とリサイクルが重要な課題となっています。これを解決するため、宮坂教授が率いるスタートアップ企業では、購入者が使用済みの電池を返却すると払い戻しを受けられる仕組みを提案しています。
このモデルは、単なる商品の提供にとどまらず、廃棄物問題への配慮も組み込まれている点で画期的です。「使い捨てではない未来」を実現するための大きな一歩と言えますね。
未来を見据えた技術革新
ペロブスカイト太陽電池の進化はこれからも続きます。発電効率がさらに向上し、耐久性も改善されれば、家庭用だけでなく公共施設や商業施設への導入も加速するでしょう。
また、日本のフィルム型技術は、湾曲した屋根や壁面など、これまで設置が難しかった場所にも対応できる可能性があります。この技術が広まることで、私たちの日常にどのような変化が訪れるのか、とても楽しみです。
ペロブスカイト太陽電池は、まだ開発途上ではありますが、その可能性は無限大です。特に、日本が注力するフィルム型の技術は、国土やインフラの特性に合った素晴らしい選択肢だと感じました。
これからも、私たちの生活にどのような形で取り入れられていくのか、注目していきたいですね。